競売では市場価格よりも安く買える…そんな話を聞くことがあります。裁判所やネット上で広告される競売物件の情報を確認して、買い受け保証金を振り込めば、宅建資格のない個人でも買い受けることができます。個人の不動産購入に競売を利用するのはどうなのでしょう?
■競売物件の特徴とは?
不動産の競売は、負債の精算のため、裁判所が行う手段です。
・固定資産税が支払えない
・住宅ローンが支払えない
返済計画が狂って、ローン返済が行き詰まり、手放すしかない状況に追い込まれたケースが想像できます。
他に、カードローンの支払いができなくなった、事業の失敗や投資で債務を負い、差し押さえにあったなど、不幸にして競売にいたる事例がほとんどです。
それだけに、トラブルなく引き渡しできる物件を見極めるには、知識や経験が必要になってきます。
市場価格より安く落札できることがほとんどですが、その分、リスクも負っているのです。
■競売での不動産落札の流れ
① 競売情報をチェックする
裁判所にいって競売物件の情報を閲覧するか、ネット上に広告されている「BIT不動産情報物件サイト」を探して希望にあう物件を探します。
② 資金のメドをつけておく
入札に申し込むには、買い受け保証金の振込が必要になりますし、落札後の支払いについてもメドを立てておきましょう。ローン融資を受けての買い受けも可能です。
③ 買い受け保証金振込・入札
買受保証金の振込証明書を添えて、裁判所に入札申込みをします。
④ 売却許可決定・確定
最高額をつけた入札に売却許可がおります。異議申し立てがなければ、1週間後、確定されます。
⑤ 引き渡し交渉
明け渡す日時や条件などの交渉をします。代金を納付するまで、強制執行は出来ません。はなしがまとまらずに、難航するケースもあります。
⑥ 代金納付・引渡命令
裁判所から送られてくる「代金納付期限通知書」従って納付します。代金納付で強制執行が可能になり、引き渡し命令が下されます。
⑦ 登記識別情報通知書送付・物件引き渡し
裁判所から送付される「登記識別情報通知書
が権利証の意味を持ちます。正式に引き渡しを迫ることができますが、残置物の処分など手続きを踏んで進めなければならない問題が残ることもあります。
■競売を業者代行することもできる
競売購入に算入して、希望の物件を手にするには、不動産取引の知識、物件の目利きが必要です。一発入札ですから、どれくらいの入札額にするか、相場や物件の価値を見極める力量がなければ、売却許可を受けられません。あるいは、難易度の高い物件をつかんでしまうかもしれません。
競売物件の取得を代行してくれる業者もありますし、情報をしっかり集めて、納得してから行動すべきでしょう。