不動産を競売で手に入れるには、入札に参加しなければなりません。競売の入札は、どのような方法で行われるのでしょう?入札参加の手続きは、裁判所に対して行います。競売の入札方法や手順をご紹介しましょう。
■競売の入札への参加方法
① 裁判所での競売情報閲覧、ネット上の「BIT競売情報システム」から入札物件を選ぶ。
② 裁判所で『入札セット』をもらう。
③ 物件相場・諸費用等を調べ、入札額を決める。
④ 入札保証金を振り込む。振込控えは保証金振込証明書に貼付。
⑤ 入札書を記入して封入用封筒に入れ糊付け。
⑥ ④、⑤、住民票(法人の場合は資格証明書または登記事項証明書)を裁判所に提出。
<入札セット>
・入札書
・入札用封筒(ここに入札書を封入します)
・裁判所保管金振込依頼書
・保証金振込証明書(ここに保証金振込控えを貼付)
入札の参加資格は特になく、一般的な不動産購入ができる人であれば参加できます。宅建資格がない個人でも入札に参加できます。
保証金の振込が必要ですから、入札する時点で相応の資金が必要になります。
参考に実際の数字を抜き出してみると…
・売却基準価格3657万円の一戸建て:買受申し出保証額731万円
・売却基準価格909万円の区分マンション:買受申し出保証額181万円
売却基準価格の2割程度の振込になります。
(参考)「BIT競売情報システム」
http://bit.sikkou.jp/app/top/pt001/h01/
(参考)「BIT競売情報システム 期間入札の入札方法
http://bit.sikkou.jp/guidance/guidance03.html#anc03
(参考)「981.jp」
■入札価格の決め方は?
競売の入札は、封入して提出された入札書を、裁判所が開封し、もっとも高い値段をつけた入札者が購入権を得ます。
オークションに似たしくみですが、提出した入札書に記入した入札額での『一発入札』です。
価格を上げながら競っていく方式ではありませんから、落札できるとは限りません。
入札までに、相場、物件の利用価値、瑕疵の有無など詳しい情報をできるだけ集めることが、落札には必要です。
また、一般的な不動産購入のような入札希望者の内覧は斡旋されませんから、自力で情報を集めなければなりません。
■競売物件を個人で入札する時の注意
競売期間入札の入札方法物件の情報を調べてみると、市場価格よりも格段に安く購入できることがわかります。
ただし、物件の現状を正しく把握し、どのようなリスクが想像できるかまで考えて入札する必要があります。
高い入札額だった場合、落札は成功しますが、引き渡しの強制執行に移ったときに揉めてしまうケース、残置物の撤去が簡単に出来ないケース、瑕疵があっても保証されずリフォーム費用が高額になるケースなど、リスクについて対策をしておく必要があります。
競売について困った場合、競売のサポート業者がいるので、プロのサポートを受けてみるのもよいと思います。