2016年のマイナス金利政策から、住宅ローンの低金利がすすみ、固定金利でも優遇金利を利用した場合、1.0%を切るものもよく見るようになりました。
住宅ローンの今後についてお話しましょう。
■住宅ローンの金利と経済動向
2016年は1月29日の日銀のマイナス金利政策から始まり、イギリスのEU離脱やアメリカ大統領選挙など波乱の1年でした。
それまでも、長期金利は低水準でしたが、住宅ローン金利は引き下げの方向に推移し、10年固定金利でも1.0%を切るローンが増えています。
<2017年3月金利の一例>
「じぶん銀行(固定10年当初期間引き下げ) 0.5%」
「イオン銀行(固定10年特別金利プラン) 0.59%」
「三井住友信託銀行(固定10年当初期間引下げ) 0.55~0.85%」
長期固定金利でも、ネット銀行では1.0%を切っています。
「楽天銀行 フラット35S(21年~35年) 0.82%」
「SBIネット銀行 フラット35S(21年~35年) 0.82%~」
変動では底を打ったという感じです。
「じぶん銀行 変動 0.497%」
「イオン銀行 変動 0.57%」
トランプ政権誕生にともなう金利上昇がありましたが、2017年3月までの住宅ローン金利は、全体に低水準のままです。
3月10日発表のアメリカ雇用統計発表では、景気回復の兆しが見え、政策金利の利上げが予想される内容でしたが、現在、日本の住宅ローン金利への影響は出ていません。
(参考)価格コム 住宅ローン
http://kakaku.com/housing-loan/rate/
■2017年以降の住宅ローンの動向は?
金利上昇が予想される材料が出始め、住宅ローンの金利にもそろそろ上昇圧力がかかって来るという味方がありましたが、日銀は2017年も長期金利を±0.1%の水準に操作している見通しです。
と入っても、これ以上の金利低下はできない水準にまできていますから、現在の水準が今後も続くと予測されます。
消費税の引き上げも平成31年10月に先送りされることが発表になっています。
住宅ローン減税の延長や、住宅取得の贈与税の変更についてもこの時発表され、閣議決定されています。
(参考)日本経済新聞(2016年8月)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS24H4U_U6A820C1EE8000/
住宅ローン金利が急激に高くなることは、政策としても避けたいところですし、景気上昇が安定するまでは低金利のままではないでしょうか。
■住宅ローンを組むには良い時期にある
10年前の住宅ローンが2~4%程度で推移していたことを考えると、現在の水準は衝撃的な数字です。
(参考)住宅ローン金利の推移
http://www.plan-service.co.jp/sumai/loankinrihenka.html
住宅ローン借り換えのメリットの目安は、返済期間10年以上、金利差1%と言われていますから、10年前に固定金利のローンを組んだ人は、現在借り換えをするとほとんど方がトクをする状態です。
新築、中古、リフォームまでを含めて、住宅ローンの利用を考えているなら、良いタイミングですね。