住宅ローンを組むときには、「審査が通る=返済可能範囲」だと思っていたけれど、ローンの負担が次第に大きく感じてギリギリになっている…という悩みは多いですね。
払えないからと放置せずに、見直しや住替えの検討をしてみましょう。
■ステップアップ返済や教育資金がつらい…
住宅ローンを組んだときは、30代~40代で、子供が小学校入学くらいまでという条件の方が多く、年収の25%を返済にまわしてもそれほどきつさを感じません。
しかし、住宅ローンでマイホームを購入した場合には、固定資産税がかかりますし、5年ほどでステップアップ返済額(当初の返済額を抑えるかわりに5年目以降から毎月の返済額がアップする方式)が上がり、10年で修繕費がのしかかってきます。
しかも、子供が小学校入学のタイミングでマイホーム購入という方が多いですが、10年を超えて、修繕費がかかりだす頃に、子供の大学進学が追い打ちをかけるのです。
こうした事態に備えるためにも、できればローン返済を15%程度に抑えて、余裕を持たせておくのが安全です。
しかし、マイホームを購入したけれど、現在、ギリギリになって苦しいという場合には住替えを検討するという方法があります。
■住替えで債務を減らすことは出来る?
愛着のある我が家を去るのはつらいですが、返済率が25%を超えるローンを組んでいるなら、早いうちに検討するべきです。
<家の売却でローン完済できる場合>
築20年を過ぎたあたりで、建物の価値はほとんどなくなります。
立地が良く、10年を超えたばかりなら、ローン残高を売却益で相殺出来る場合があります。
この先も、ギリギリな生活を続けるのが限界だと感じるなら、売却でローンが精算出来るか、不動産屋に相談してみましょう。
住宅ローンがなくなれば、最も大きな固定支出から開放されます。
<家の売却でローンが完済できない場合>
悩むのは家を売却してもローンが完済できない場合です。
ローンだけが残って家を出ていかなければならないのでは、売却の意味がないと思えます。
ただし、『買い替えローン』を使って、売却と購入を同時に行う形に持っていけば、支払い額を減らして、割安な物件に住み替えることができます。
<任意売却の場合は?>
すでにローン滞納しているという場合には、『任意売却』という方法があります。
こちらは、競売を回避するための手段とも言える方法ですから、信用情報に事故として記録され、5~6年はローンが組めない状況になります。
ただ、裁判所の介入がないので、引越し時期や明け渡しに融通がきき、市場に近い売却が出来ることがメリットです。
抵当権が行使され、競売になってしまうと市場価格の半値になってしまうこともあり、債務の精算もきつくなります。
まずは、住替えを想定して、不動産屋に相談してみましょう。