相続した不動産の放置は得策ではございません

相続した不動産をそのまま放置しておくと①固定資産税、都市計画税を払い続けなければならない②管理、修繕(倒壊、瓦などの飛散、雑草が生い茂って虫が湧く等がおきないよう管理修繕義務あり)しなければならない③不動産の価値がどんどん下がっていく可能性がある(人口減少等により)・・・など、何も良いことはございません。
相続人の代替わりで相続人がどんどん増えていき、いざ不動産を処分するときに、非常に困難になる可能性も高いです。
法的なお話ですと、平成27年5月27日に「空き家対策特別措置法」が全面施行となりました。そのため、老朽化した空き家は倒壊の危険、防犯上の問題、ごみの投棄など環境衛生上の問題などがあり、特定空き家に認定されると、最大固定資産税が6倍になってしまいます。
特定空き家は、倒壊などの保安上危険となるおそれがある状態、衛生上有害となるおそれのある状態、景観を損なっている状態、生活環境の保全上、不適切な状態の空き家を指します。
また、老朽化が進むにつれ、買い取り価格も減少し、取り壊すための費用もかかります。
マンションの場合、上記のような問題は起きにくいですが、マンションの場合は建物(建築物)の価格のウェイトが非常に高いため、資産価値が下がり続けます。一概にいえないですが、平均年に2%は資産価値が下がると考えてください。50年で資産価値がゼロになる計算です。

また、1981年5月31日以前に建築計画された空き家を売却した場合の特別控除制度が平成28年に創設されました。この制度は被相続人(亡くなった人)が居住していた家屋とその敷地を相続した相続人が、相続開始から3年以内に売却した場合、一定の要件を満たせば、その譲渡所得から3,000万円を控除できます。

なぜそう言った空き家が増えているのかの要因のひとつが、建物のある土地への固定資産税の減免処置だといわれてきました。しかし「空き家対策特別措置法」の影響により、この減免処置の対象外となって固定資産税が6倍もアップする空き家が出てくることと思われます。

ご両親と離れて暮らしている人や、既に不動産を相続しているけど特に活用されていない方などは、この機会に相続不動産の売却、もしくは賃貸での貸し出しやアパート建築、コインパーキングや貸倉庫、ウィークリーや民泊などの運用をお考えいただくのがベストです。
当社では最適なご提案が可能です。

相続発生から不動産を売却するまでの流れ

では相続不動産を売却するにあたって、どういった流れで進んでいくのか説明させていただきます。

  1. STEP

    死亡届の提出(7日以内)

    まず相続が発生した場合、最初にするべきことは市区町村役場へ死亡届を提出することです。被相続人が亡くなられてから7日間以内の提出が法律で義務付けられていますので、遅れることのないよう注意しましょう。

    次に遺言書が残されているかどうかの確認です。遺言書が残されている場合とそうでない場合ではこの後の手続きが変わってきます。せっかく相続手続きが終わったのに後から遺言書が見つかったような場合、非常にやっかいなことになります。大変な状況でしょうが、しっかりと確認するようにしましょう。

  2. STEP

    遺産分割協議を行い相続登記を行う

    まずは誰が相続人としての権利を有しているのかを確定させ、相続人全員の戸籍謄本を集める必要があります。
    配偶者は常に相続人となります。
    次に子ですが、お子さんがいらっしゃらない場合はご両親、ご両親がすでにお亡くなりになっている場合は、ご兄弟なども相続人の対象になりますのでご注意下さい。


    パターンA(配偶者あり)
    第一順位 配偶者と子<代襲相続人(孫)を含む>
    第二順位 配偶者と直系尊属<ご両親など。ただし、配偶者の両親は含まれません>
    第三順位 配偶者と兄弟姉妹<代襲相続人含む(兄弟姉妹の子まで。甥や姪の子までは含まれない)>

    パターンB(配偶者なし)
    第一順位 子<代襲相続人(孫)を含む>
    第二順位 直系尊属<ご両親など。ただし、配偶者の両親は含まれません>
    第三順位 兄弟姉妹<代襲相続人含む(兄弟姉妹の子まで。甥や姪の子までは含まれない)>

    パターンC(相続人なし)
    相続財産法人(相続人ではなく相続財産の管理・清算法人)

    最終的に遺産は国のものなりますが、誰かがそのための手続きをしない限り、相続財産が自然に国のものになるわけではございません。
    相続財産法人とは、遺産を相続する人がいない場合に相続財産が法人化することです。
    ある人が亡くなったとき、その人が天涯孤独で相続人がいない場合には、遺産を相続する人がいません。また、もともと相続人がいたが、相続人が全員相続放棄してしまったケースにおいても、やはり遺産相続する人がいなくなります。
    このようなケースでは、遺産を放置しておくことはできません。そこで、相続財産をまとめて法人化して管理します。
    このように法人化された相続財産のことを、相続財産法人と言います。
    相続財産法人を作るときには、特別な手続きは不要です。遺産相続をする人がいなくなったら、当然に相続財産が法人化して相続財産法人となり、それを管理する職務を行う人が、相続財産管理人です。

    なお、被相続人については出生から死亡までのすべての戸籍謄本が必要になりますから、転居を繰り返していたような場合は集めるのに時間が掛かる場合がございます。ひとつでも書類が欠けますと相続の手続きがストップしますので、時間が掛かりそうなものから集めるといった工夫が必要です。

    不動産相続で必要となる主な書類(遺言書が無い場合)

    ・相続人全員の戸籍謄本(被相続人死亡日以降のもの)
    ・相続人全員の印鑑証明書
    ・被相続人の戸籍謄本(出生時から死亡時まで一連の全ての戸籍謄本)
    ・被相続人の住民票の除票(本籍の記載のあるもの)
    ・遺産分割協議書
    ・不動産の登記事項証明書
    ・不動産を相続する相続人の住民票
    ・不動産の固定資産評価証明書

    まずは当社にて、相続人の確定から行いましょう。
    そこから分割協議、遺産分割協議書の作成及び相続登記へと、すべてサポートいたします。

  3. STEP

    不動産会社に売却(査定)の依頼をする

    相続した不動産の売却や買取りを不動産会社に依頼します。
    まずは不動産会社が買取りや仲介(広告、宣伝活動を行い、購入希望者を探します)での売却の査定を行い、仲介での販売なら依頼する業者と媒介契約書を締結します。仲介での売却を選んだ場合、不動産会社から提示された相場価格を勘案し、売却金額を決めるのは売主様です。
    次に不動産会社の買取りの場合、金額提示を不動産会社から行います。金額が折り合えば不動産会社の買取の方が、スピードや煩わしさが無い点で優れてますが、仲介での売却よりお安くなる傾向がございます。
    ただ、遺品が散乱しているなど、そのような状態で仲介での売却は難しいですから(そもそも購入希望者様のご案内が難しいです)、そのような場合はそのままの状態で不動産を買い取れますので、当社スタッフへお尋ねください。事故物件の買取も行っております。
    注意すべき点は、遺品の整理などを善意でも相続人が行った場合、その相続人は相続放棄が出来なくなる可能性がございますので、まずはそのままの状態で当社へご相談いただきたく思います。

    売買契約時に必要な主な書類関係

    ・実印
    ・印鑑証明書(3ヶ月以内のもの1通)
    ・印紙(金額は売買価格による)
    ・本人確認の書類
    ・登記関係書類(登記識別情報)
    ・代理の場合は委任状
    ・固定資産税の納付書
    ・協定などあればその書類

  4. STEP

    買主様に移転登記を行う

    買主様が見つかると購入のお申し込みが入り、その後、売買契約を締結し、手付金を受領します。売買価格の5%ぐらいが一般的で、まとまった金額がこの契約時に入りますので、いろいろ費用が発生する時期にこの手付金を充てることができます。
    そして最終的に決済を行います。
    決済とは、残代金清算を行い(固定資産税なども日割り清算します)、不動産を引き渡すことです。この日から売主様から買主様に不動産の持ち主が変わります。


    決済に必要な主な書類関係

    ・実印
    ・印鑑証明書(3ヶ月以内のもの1通)
    ・売却物件の鍵(建物がある場合)
    ・登記関係書類(登記識別情報)
    ・仲介手数料
    ・登記費用
    ・評価証明書

  5. STEP

    売却代金を相続人の間で分配する

    受け取った売買代金の分配を遺産分割協議書に基づき、相続人の間で分配いたします。
    相続税を回避できたとしても、不動産を売却すると譲渡所得となりますので税金が掛かります。
    ご注意くださいませ。

    <相続税の控除額の計算式>
    3,000万円+(600万円×法定相続人の数)
    (例)相続人が3人の場合
    3,000万円+(600万円×3)=4,800万円

    <譲渡所得の計算>
    売却価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除=課税譲渡所得

    ★短期譲渡所得
    売却した年の1月1日現在で「所有期間5年以下」の場合(被相続人の居住期間含む)
    所得税 30.63% 住民税 9% 合計39.63%

    ★長期譲渡所得
    売却した年の1月1日現在で「所有期間5年超」の場合(被相続人の居住期間含む)
    所得税 15.315%住民税 5% 合計20.315%

相続不動産の売却サポートは当社にお任せ下さい!!

当社はさまざまな売却サポートを経験し、相続にかかわる不動産売却にあたってのノウハウを蓄積しています。
たくさんの相続人間のトラブルも経験しており、また、解決へ導いたたくさんの実績がございます。

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またメールにてご相談も承っておりますので、<info@qurepass.com>までお気軽にご連絡くださいませ。

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