空き家が増えて、管理が行き届かない老朽化した建物が問題になっています。平成27年に施行された空き家対策特別措置法によって、特定空き家に指定され、行政代執行によって撤去される事例も出てきています。空き家が売れずに困った!ということにならないために知っておきたいことをまとめてみましょう。
■なぜ空き家が売れないのか
・需要のない立地だから
・建物が古く修繕費がかかりすぎるから
・境界線の測量があいまいだから
・土地が広すぎるから
・土地が狭すぎるから
・道路が狭い、川が近すぎる、日当たりが悪いなど、人気のない立地だから
・PRやマッチングが良くないから
空き家を売りに出してもなかなか買い手が使いない場合、立地や建物など、物件そのものが魅力に欠けるため売れない場合と、売り方やPR方法が良くないため売れない場合があります。
人口や世帯数が減少傾向のなか、住宅物件数はずっと増加してきました。
売ることが難しくなっているのは確かですが、都市部では都心回帰の風潮もあり、ニーズにうまくマッチすることで、路線価よりも高額で売れる可能性があります。
しかも、国策として『中古住宅を資源として活用するという方針』が打ち出されているのですから、物件が放置して荒れてしまわないうちに、物件活用の専門家に相談することが大事です。
(参考)国土交通省 住生活基本計画
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000032.html
■中古住宅の資源活用の仕組みづくり
国土交通省では、中古住宅が資源として活用され、価値判断の基準がわかる仕組みに取り組みました。
住宅診断士(ホームインスペクター)の有資格者が、住宅の耐久性や耐震性などを診断し、中古住宅購入に瑕疵保険をつけて販売するなど、安心して中古住宅を購入できる環境を整えています。
こうした中古市場への後押しがあれば、家屋が多少古くても循環していく道がひらけてきます。
最近では、中古住宅を、現代の生活や嗜好にマッチしたデザイン性の高い住宅にリノベーションし、価値を高めて販売する手法が注目を浴びています。
■リノベーションが得意な業者に相談する
①しばらく放置された空き家
②空き家になって間もない物件
③今風にリノベーションされた物件
個人が住宅を購入する時、①は価格が安くても、修繕費が大きくなります。自費でリノベーションを考えるなら②の物件を選ぶでしょう。
でも、デザイナーのセンスが光るリノベーションが施されて、瑕疵保険がついている③のような物件があったら選びたくなりませんか?あとからかける費用が少なく、新築より安くなることが多いので、人気を呼んでいます。
こうした事業を行っている業者では、『自社買い取りで価値を高めて売る』事ができるので、仲介販売の業者よりもスムーズに売れることが多いのです。